ファリサイ派の人々が「神の国はいつ来るのか」との質問に対するイエス様の答えの続きです。しかしその答えは「いつ」ではなくて「どのように」です。人の子が現れるときには、ノアの時代にあったようなこと、ロトの時代に起ったことと同じようなことが起こるというのですが、ひとり残らず滅ぼされたなどというのはちょっと恐ろしいですね。
「自分の命を生かそうと努める者は、それを失い、それを失う者は、かえって保つのである」という言葉はこの箇所の中心をなすと思われます。ノアの時代にもロトの時代にも人びとは「自分の命を生かそうと努め」ていたのでしょう。それはロトの妻に代表されるように後ろを振り返ることかもしれません。後ろを振り返るということは、覚悟を決めていないということです。
神の国を受け継ぐためには、わたしたちはすべてを捨てる覚悟が必要なのでしょう。
kita