イエスの時代のユダヤには、その宗教的勢力によって民衆に影響を及ぼすグループがありました。サドカイ派、ファリサイ派、律法学者です。この三つのグループの考え方、生き方は特別なものでした。彼らはいつもイエスの活動を白い目で見ていたのです。更に彼らはイエスの言葉尻を捕らえて激しく非難したのです。イエスが神の霊に満たされ、御父と完全に一致しながら行動をなさるのです。従って、彼らの偽った心を見抜いて勝利をおさめるのです。
イエスは律法学者やファリサイ派の人々に対して、その考えや心、姿勢の誤りを指摘して次のように言われました。「あなた方は律法の専門家、宗教の熱心な指導者と自負しているが、実際には何もわかっていないのです。ああしなければ、こうしなければ、と神の望みではない事を神からのものとして押しつけ、人々の良心を手玉に取っています。しかし、自分たちは実行していない」のです。
イエスは、律法に対する極端な態度を避けておられます。つまり、律法は神からのものであるから大事にし、あくまでも人間のためでる、場合によっては、人間の善、愛徳が律法に優先する事もあると教えておられます。生活の道しるべとしていろいろな規則がありますが、その意味をよく理解し、自発的に、しかも、確信を持って守るようにする事です。
Fr.Tadeo