「身を起こして頭を上げなさい」(ルカ21.28)
11月はすでに天国の栄光を受けている諸聖人、煉獄で清めの時を過ごしている人たちに心を向けるよう招かれている月です。それと同時に終末主日と言われる年間第32、33、王であるキリストの祭日は私たちの思いを来世に向けさせます。
この世のすべては過ぎ去っていきます。今日のみ言葉もエルサレムの滅亡や終末の徴について語っています。それは恐怖心をあおるためでなく、滅びないものにしっかりと目を向けさせるためです。警告のメッセージであると同時に希望のメッセージです。いつ訪れるか分からない神との決定的な出会いを念頭に置き、永遠ということを考えながら「今」を生きるようにイエスは諭しているのです。
一瞬のうちに過ぎ去るこの世の生活と永遠に続く神との生活の価値を決して取り違えることのないように、身を起こし頭を上げて日々を過ごしましょう。
坂梨四郎
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